10/2:フェラーラ-ヴェネツィア
ホテルをチェックアウト。フロントにいたのは昨日のおじさんではなく、お姉さん。おじさんにさよならを言えなかったのがちょっと心残り。
ドゥオモに。昨日と違って人もあまりいない。ろうそくを買って献灯をする。フェラーラのドゥオモはシャンデリアがいくつも天井から吊り下がり、緋色の布で覆われた椅子、金色の祭壇、モスグリーンの壁色ととてもエレガントなのだ。昨日は気付かなかったが、淡い水色のステンドグラスが堂内にいい色味を加えている。教会にいるのは、ほとんどが老人で、めいめい椅子に腰掛けお祈りの言葉を唱えている。人というのは老いてから初めて神を心から信じるのであろうか。私も少し立ち止まってじっくり考え、祈る時間を持ちたいなと思う。
9:00、すべてのシャンデリアに灯りが灯され、朝のミサが始まる。真摯な祈りの言葉の中、そこでは私はあまりにも場違いな存在だったので、一番末席に移動する。司祭のハレルヤが教会内に響く。何だか私はこの場に存在することすら許されていないような気がして。。。そろそろここを去ろう。
サン・マルコ寺院内部
ヴェネツィアに到着するが、あいにくのお天気で、運河も空の色もねずみ色。地図を購入してホテルを探すが、迷路のように入り組んだヴェネツィアの街の構造はとても複雑でなかなか見つからない。迷いに迷ってどこをどういう風に歩いたのかわからないが、とりあえずホテルに到着。しかし何かの手違いか予約がツインになっている。一人で泊まることを告げると、それでは部屋がないという。「がーんっ」するとシニョーラ、彼女がもっているアパートに泊まりなさいという。息子さんに連れられてアパートへ。完全に普通の人が生活するようなアパートで部屋が二部屋にシャワー付。広いし快適。ここにシングル料金で泊まれると考えれば安い。ただ問題はこの部屋には電話がないので、Oちゃんと連絡がつかないこと位か。
アパートはサン・マルコにも程近いエリア(Muneghe通り、胸毛と覚える)にあった。手違いとは言え、短期でベネツィア暮らし気分を味わえて楽しかった。
鐘楼から大運河を望む
サン・マルコ寺院に。とても混雑していてなかなか中に入れない。ヴェネツィアはここ数日周った地方都市とは違い、観光客で溢れていて、すごい賑わいだ。そしてここはやはりそれだけの価値のある所だと思う。サン・マルコ寺院内部は金色のモザイクで覆われ、入り口中央には大きな十字架が吊り下げられ、中央祭壇には聖人とキリストの像が置かれている。鳴り止むことなく響きつづけるオルガンの音、そしてこれまた絶えること無い観光客の列。それらをぼんやりと五感に感じながら、座っている私。
サン・マルコ寺院に来て、「感動慣れ病」も治ったのだった。フィレンツェからの移動でオーストリアまで衝動に駆られていかなくて良かった。ベネツィアに来て本当によかった、と思ったものだ。
![]()
Muneghe通り
ドゥカーレ宮殿を見てホテルに帰る。Muneghe通りはとても静かで、ときおり石畳をこつこつと鳴らして人が通る以外は音がしない。アパートにはTVもないため、音をたてるものが何一つない。こういう所に一人でいると、まるで自分に耳がないかのように思えてきてしまう。なんだかとても寂しい。
『今日のご飯』
この日の夕食はイタリア旅行中最貧だった。イタリアローカルのハンバーガーショップでハンバーガーと紅茶。イタリアにいるくせになぜこんな、という食事内容だった。